農業現場便り(ブログ)

おひさしぶりです。光合成について質問されました。

だいぶ久しぶりの投稿になってしましました。
申し訳ございません。

昨日、農家さんを7軒訪問した際、3回も同様な質問をされたので投稿しなきゃと思った次第です(笑)

質問内容としては、このくそ暑い夏の高温対策と光合成との関係です。

光合成とは炭酸同化作用、いわゆる空気中の二酸化炭素と水と光エネルギーによって水と酸素を
放出し「糖」を創り出す作用です。この糖が非常に重要で、植物のエネルギーやタンパク質の原料となり、
植物の生長に著しく影響を与えるものです。

化学式でいうとこんな感じですかね!
  6CO2 + 12H2O + 688Kal  ➝ C6H12O6 + 6H2O + 6O2
二酸化炭素  水  光エネルギー  糖    水   酸素

となります。
矢印が逆向きになるとこれが呼吸になります!(後で出てきます)

窒素同化作用
植物は根から無機態窒素(アンモニアや硝酸態窒素)を吸収します。そして光合成で
作り上げた糖を結合させ、アミノ酸、そしてタンパク質を作っていきます。
この働きを「窒素同化作用」と言い、無機物を有機物に変える植物に与えられた重要な働きです。
その働きで作り上げた有機物を我々動物が直接間接利用して、生きることが出来るのです。

硝酸態窒素 
  ↓↓還元
アンモニア+糖➝アミノ酸
アミノ酸 +糖➝タンパク質 

って感じです。

ここで、無機態窒素の吸収とアミノ酸の吸収の違いを考えましょう!
なぜウチが醗酵ぼかし(活性有機やPSP)を勧めるのかわかると思います。
糖度がアップしたり、増収したりするシステムがご理解いただければ幸いです。

窒素成分は化学肥料の施用や有機質肥料の腐敗分解などでも、アンモニアや硝酸態窒素の
無機態窒素の形で根から吸収されます。植物はアンモニアなどの無機態窒素に光合成で創り上げた糖を
結合してアミノ酸を作り、そのアミノ酸に糖をまた結合してタンパク質に合成していきます。
無機態窒素をタンパク質にするには多くの糖が必要となります!
※この過程でミネラル(微量要素)や補酵素が使われます。この件はまた後程!

しかし、アミノ酸で吸収された場合、一つの糖でタンパク質を作ることが出来、糖の消耗は少なくなります。
天気は同じ条件なので、光合成で同じ量の糖が作られますが、アミノ酸で吸収された分だけ糖の消耗が少なく
糖は植物体内に蓄えられるわけです。これが貯蔵養分で、おいしさなどの品質や安定した栽培の決め手となります。
アミノ酸での吸収が糖度アップや増収に結び付くわけです。

じつは活性有機醗酵ぼかしやPSP(スーパーキレート)はいわゆる中間醗酵態ぼかしで、醗酵ぼかし自体が
アミノ酸態窒素なのです。
だから、品質が良く、糖度も乗ったものが出来るのです。

ただ、この今年のくそ暑い夏、昼夜の気温が高いこの時期は、昼間作った本来出来ている貯蔵養分の糖が、夜温の高い時は
植物の呼吸で糖が使われてしますのです。
せっかく貯めた糖が呼吸で使われしまうため、次の日生きていくための糖が少なくなるため植物がストレスを感じ、正常な
生長をしてくれません。

この暑さと光の強さで光合成で作り出される糖が追いつかないのです。

ここが暑さを乗り切るポイントだと考えています。

この乗り切り方は次の回で!

次回は8月11日予定(あくまでも予定)

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