農業現場便り(ブログ)
3.72022
窒素の効かせ方 2回目
前回の続きです!
② 好む形のNを与える
肥料として好む形のNをこまめに必要時に追肥することが理想です(一部施設栽培では液肥での追肥が行われています)。
露地作物では基本、元肥施用、追肥に手間を掛けられないのが現実です。そこで一発型肥料や、じわじわ効く肥料が使われています。
ここでおさらいしておきたいのは、
硝酸N・・・効果が切れやすい(水により流亡しやすく、土壌に保持されにくい)
アンモニアN・・・硝酸に変わってしまう
この特性(弱み)を知ったうえで作物の欲しがるときにドンピシャで効かせることで豊作が狙えるのです!
③好む形のNが安定供給される土壌条件にする
硝酸Nを好む畑作・果樹では土壌中の微生物を元気づけ、有機物を硝酸Nに変えられるようにしましょう!
そのためには・・・
(1)土壌PHを6~6.5にしておく(酸度矯正に貝化石や硫黄資材)
(2)土壌中に酸素があるようにする(団粒構造の土作り)
(3)有機物の施用(いわゆる地力のある土作り)
水稲では湛水状態でアンモニアNが供給され分けつが進みます。適時に中干し(酸素がある状態)することでアンモニアN抑制し
生育をコントロールしているわけです。
今回はここまで!
次回は④吸ったNを有効利用できる体質にする、⑤硫黄不足にも注意しよう
です!