農業現場便り(ブログ)

収量をとる、その対策は?

2024年度産米の作柄全国で102「やや良」と農水省が公表しました。全国を歩いて得た情報では記録的高温、少雨(局所的には大雨)、害虫等のため全国的には品質、収量とも不良傾向、肌感覚の作柄は97~98程度かと思いますが、皆様の地域ではいかがでしょうか?

・クズ米が平年の2倍発生している(倒伏の大発生地域)
・不稔で2割近く空籾で、等級は良いが量が取れていない(害虫の多発地域)
・小粒で篩下が多く発生し、1俵以上減収した(登熟期の高温、水不足地域)
・・・など、今作の問題点として「収量の低下」を多く耳にしております。
前作米の在庫の不足もあり米価が高騰、庭先60kg 22,000円から24,000円(有名産地は30,000円も!)の相場らしく、量をとる事への意欲が高まっています。

収量をとる、その対策は?

収量を上げるための策としては、以下の方法が知られていますが、( )内の理由があり、それぞれ万能策ではなく、作物・天候・地域の特性に合わせて複数の対策を行うことが望ましいと思われます。
①適正な水管理 (水不足で実施不可、多雨で制御不能)
②窒素の追肥   (気温高では草丈が伸びやすくなり、倒伏発生→クズ米多発)
③作土深の増強 (地力発現の読み違いから倒伏、収穫時期のズレ→等級低下)
④ミネラル補給 (土壌診断に基づかない施用では効果が発揮されにくい)
⑤けい酸補給 (稲への吸収蓄積量がある程度無いと効果が発揮されにくい)

これらの策の他にも、多収品種の採用、栽植密度の見直しなどもありますが、いずれにせよ上記①~⑤の適正実施は収量増への有効策としてご記憶ください。

誰でも取り組め、副作用・リスクのない対策を!

数ある策のうち、誰でも行いやすく「やればできる」のは⑤です。けい酸を与えると倒伏を軽減でき、②③も安心感をもって実施できるようになります。
 今作の米相場で儲けた生産者様が税金として国に奉仕するのも素晴らしいですが、来作に向けて圃場に貯金する方が賢明かと思います。是非、けい酸補給をご検討ください。なお、来年も引き続き米不足の気配ですし、暑さも厳しい予想です。「けい酸を入れておいてよかった💛」となると思います。

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